・「横須賀アートウィーク」という試みを始めたのは、三方を海に囲まれた自然の豊かさを持ち合わせた三浦半島の真ん中に位置し、戦前戦後を通じ、文化の入り口でもあった横須賀から、再び、新たな眼差しで、これからの自分たちの生活やその環境の在り方などを見直す可能性を提示してみたいと考えたからです。
・「横須賀アートウィーク」は、昨年、三浦半島に生まれ育った5人のアーティストによってスタートしました。今年は新たに6名の参加者が増え、7週間の連続で個展を開催する他、参加者によるグループ展も1週間設け、2ヶ月間に渡り開催することとなりました。三浦半島にゆかりのある11人のアーティストによる、1週間ずつリレー方式で行う個展とグループ展です。2度目となる今年のテーマは「まなざし」です。
・「この展示では、自分たちの生まれ育った場所や生活している地域を、もう一度、積極的に見直すということを試みたいと思っています。それは他所であっても、故郷を見つめ直し、文化や歴史を自分たちなりに感じ取ることができたら、自分たちの暮らす場所に対してより多くの愛着を感じることができて、そこから新たに作り出していけるものもあるはずだと思うからです。
・年々、目まぐるしい勢いで環境も自然も変化していきます。数年後には、現在とは違った景色になり、文化、行事といったものも減少しているかもしれません。それは、三浦半島だけではなく、その他の地域でも同時に起こっていることです。
・そんな時代に、自分たちが、絵を描き、写真を撮り、詩を書くなど、それぞれに表現していくことで、その眼差しに、新たな発見や興味を覚えてもらうことで、根底に流れる個々の郷土の記憶をもう一度蘇らせることが可能になり、やがては、それが自然や文化の伝承にも繋がっていくのではないかと思います。
・また、普段の生活の中にもたくさんの芸術が潜んでいるということを知っていただける機会にもなると思っています。「横須賀アートウィーク」に参加するアーティストは、身近な芸術ということを常に意識し、生活の一部としての芸術や文化意識というものが、ようやく本当の意味で必要な時代になってきたと感じているからです。それぞれの作品の描く日常的な眼差しが、観る人それぞれの日々の暮らしの中にも、自分なりの眼差しを探し出すきっかけになれば幸いです。

